GWに鎌倉武士の流鏑馬 小笠原流流鏑馬(南アルプス市)
ワタクシ的ポイント:
山梨県南アルプス市では、毎年5月のGWに「小笠原流流鏑馬」が行われています。鎌倉時代の武士の装束をまとい、さっそうと馬場を駆け抜け、馬上から的を狙います。
小笠原流っていうと聞いたことがある流派だと思いますが、ルーツがよく分からなかったのでちょっとインターネットで調べてみました。すると歴史は結構複雑で理解するのが大変でした(^_^;)
ワタクシが理解した限りだと、もともとはこの地域を本領としていた加賀美遠光が弓の名手で、その縁もあってその子・小笠原長清が、鎌倉初期の「弓馬四天王」の末席に加わったのが始まりとされているようです。その後、鎌倉時代では低迷しましたが、室町時代に入ると縁戚の京都の小笠原氏が再興し、現在も使用している三階菱の家紋を頂きました。
戦国時代に入ると京都小笠原は没落し、小笠原宗家も武田信玄の侵攻により危機に面していました。その際、伝統を絶やさぬようにと宗家がまとめた「弓馬礼法」を一族に託し、「総領家」と「弓馬礼法の家」が別れました。
「総領家」の方は一時没落しましたが、江戸時代には松本藩主として大名に返り咲き、最終的には小倉藩主となりました。一方「弓馬礼法の家」は徳川家康に召し抱えられ小笠原姓を名乗り、その後も歴代将軍に仕えました。そして明治以降から現在まで「小笠原流礼法」として継承されています。
このことから、明治神宮や熱田神宮、伊勢神宮、靖国神社、鶴岡八幡宮といった格式高いところで行われる流鏑馬は「弓馬礼法の家」の小笠原流で、この南アルプス市で行われる流鏑馬は「総領家」の方の小笠原流のようです。現在南アルプス市独自で流鏑馬行うところは残念ながらありませんが、同市にある中学校には、中学校としてはとして珍しい弓道部があったりとその名残は残っています。
ちょっと前置きが長くなりましたが、ここからイベントの紹介に入ります(^_^;)
会場となる櫛形総合公園です。普段は歩道ですがこの日は馬場(ばば・流鏑馬の馬が通る道)となり通行できません。
▲会場
流鏑馬を一目見ようと、見物客が始まるのを待っています。
▲見物客
1時ちょっと前に武士や神官、巫女さんの流鏑馬行列が登場します。近くを流れる滝沢川沿いを練り歩きます。
▲流鏑馬行列
途中で対面から向かってきた行列と合流します。合流後は会場に戻ります。
▲合流
天気が良ければ富士山と流鏑馬行列のコラボも見られます。この日はぎりぎり拝むことが出来ました(^^)
▲流鏑馬行列と富士山。巫女さんの上の方にうっすらと写ってますw
流鏑馬奉納の前に神事が行われます。
安全祈願の儀式、天長地久式(てんちょうちきゅうしき)です。かぶら矢(音がなる矢ですね)を空に向かって放ちます。
慌ててシャッターを切ったのでブレブレでしたw
▲かぶら矢を使う天長地久式
午後2時頃、いよいよ流鏑馬の始まりです。
馬場には3つのヒノキの的が用意されていて、馬乗を駆け抜けながら的を狙います。射手は3人います。
観客は固唾を呑んで見守り、外れるとため息、当たると拍手が出ます(^^)
▲観客と射手
矢を放つ瞬間です。
▲狙って。。。
▲離れ!
▲おしい!!!
こちらは当たりの瞬間です。
▲狙って。。。
▲的中\(^o^)/
ヒノキの的の後に、余興として扇の的を使って行われます。
▲扇の的
▲的中\(^o^)/
やっぱり流鏑馬はかっこいいですねー。
こちらはちょっといいなーと思った写真です。
▲さっそうと駆け抜ける人馬
▲「我に続け~」みたいな感じが出てます(^^)
1時間ほどで流鏑馬は終了です。
終了後、優れた射手に対し神の褒美として旗印を授ける神禄の授与(じんろくのじゅよ)が行われます。
▲神の褒美を賜ります。
終わった後、縁起のいい当たり的が配布されます。くじを引いて当たりだともらえます。ちなみに外れてもまた並べば、くじがなくなるまでくじが引けます。ちなみにワタクシは外れました(;・∀・)
▲あたり的配布
ゴールデンウィークの最終日に行われる事が多いので、休みの最後の思い出に来てみてはいかがでしょうか?
開催日:
毎年5月GW中 2014年は5月6日(火)
場所とワタクシ的駐車場:
山梨県南アルプス市桃園 南アルプス市櫛形総合公園
地図で 山梨のなうマップ を表示
公園の駐車場をご利用ください。会場は野球場の裏手側(西側)です。
▲駐車場
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(河口湖の流鏑馬記事を読む)
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5月のイベント | 18:09:38 | トラックバック(0) | コメント(2)
記事のコメント
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地元なれども流鏑馬見学ゼロ
今はどこのクラブから馬を借りているんだろう?
因みにこういうイベントに使用される馬は普段は観光牧場等でお客さんを乗せていたりするんだよね。
1回乗馬→1鞍(くら)と表現します。→約45分で¥5000~¥6000
Re: 地元なれども流鏑馬見学ゼロ
コメントありがとうございます。
ここで披露された方々は九州の方から来たようなので、そちらの方の馬なのかもしれませんね。乗馬も一度してみたいです(^^)